僕はまたここにいる。
学校の近く誰も知らない場所。
----いや、1人だけ知っているのかな。
まあいいや。そんなことは考えるべきじゃない。
「まったく、早すぎますよ」
三十分前くらいの、麗衣さんの兄に対して。
まだ新生活一ヶ月だというのに。
「あなたが来たということは、そうなのでしょう?」
僕は罪人。
そのことを改めて突きつけられた。
僕は何をしたんでしょうか。
ただ鈴木家に生まれ、友達と遊んでいただけで。
ただ、会いに行っただけで。
「やはり、誰かが」
申し訳ないことをしましたね。
僕がその気を起こさなければこんな事もなかったのに。
誰もこんな事にはならなかったでしょうに。
麗衣さん。あなたも罪深い人ですね。
自分のことくらい、あなたなら把握してるでしょうに。
なのに何で僕に近づいたんですか?
「さて、日も暮れてきました」
帰りましょうかね。
今日は考えることがいささか多すぎました。
明日からは退屈しないですみそうです。
最後に、辺りを見回して。
子供の頃から変わらない場所に満足を覚えて。
そして、家路に。